
About
IH式舗装撤去工法について
加熱コイルに強い電流を流すと、強⼒な磁場が発⽣します。この上に電気を通しやすい鉄・ステンレスといった⾦属を置くと、電磁誘導により「うず電流」が発⽣し、抵抗により⾦属が発熱します。
これをIH=InductionHeating=電磁誘導加熱と⾔い、ご家庭のIHクッキングヒーターと同じ原理です。この技術を鋼床版上に適⽤し鋼床版を加熱させることでグースアスファルトと鋼床版間の接着層を60℃∼90℃程度にまで温度上昇させ剥離させます。
Feature
IH式舗装撤去工法の特徴
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- 低騒音
- 騒⾳・振動・粉塵の発⽣を
⼤幅に抑制できます。
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- 床版損傷防止
- 鋼床版を傷つけることなく、
剥離・撤去が可能です。
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- 省力化
- ハツリ作業の低減により
省⼈化が図れるため、
施⼯時の安全性が向上します。
⼯事の様⼦(阪神⾼速2018年11⽉)
Construction ability
施工能力
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- 添接版無しの施工(幅員 3.5m 舗装厚 8cm として)
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1時間あたり40m2
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- 添接版有りの施工(幅員 3.5m 舗装厚 8cm として)
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1時間あたり30m2
Measurement data
計測データ
鋼床版を加熱する温度について
IH式舗装撤去の加熱速度は16℃/minですので、舗装が冷たい場合には、接着層が60℃∼70℃に⾄るまでの時間が必要です。(舗装が0℃の場合は4∼5分・夏場で3分程度)

施⼯速度(剥取速度)
IH式舗装撤去の施⼯速度(剥取速度)は、0.1∼0.9m/minで、剥取り状況に応じて、⾛⾏速度を調整します。添接板などの障害物がある場合は、遅くなります。

加熱範囲
IH加熱パネルのほぼ直下のみ加熱します。隣接⾞線などへの影響はありません。

騒音
IH舗装撤去⼯法の騒⾳測定結果は、従来⼯法に⽐べると10デシベル程度低減でき、格段に静かで、横を⾛る⼤型⾞の⽅がうるさいくらいです。
| 機種 | 測定距離 | 電界強度(V/m) |
|---|---|---|
| 全自動洗濯機 | 正面接近 | 15 |
| IHクッキングヒーター | 正面10cm(中火) | 97.5 |
| 電子レンジ | 本体から50cm | 500 |
| ブラウン管テレビ | 画面前から50cm | 250 |
| IH式舗装撤去 | コイルから80cm | 86 |
Machine specifications
機械の仕様
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IH式加熱機(1号機) -
項目 性能 1 型式名称 1号機 2 ⾃重 約11.0t 3 施⼯速度 0.1∼0.9m/min 4 ⼨法(L×W×H) 8,100×2,400×2,500mm 5 ⾛⾏装置型式 クローラ式 6 発電機出⼒ 150KVA 7 電磁誘導加熱装置コイルパネル数 600×1,200mm:3基 700×1,200mm:2基 8 インバータ電⼒ 20KW×5基 9 冷却⽔循環装置タンク容量 約42ℓ
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IH式加熱機(2号機) -
項目 性能 1 型式名称 2号機 2 ⾃重 約11.8t 3 施⼯速度 0.1∼1.0m/min 4 ⼨法(L×W×H) 8,800×2,450×2,650mm 5 ⾛⾏装置型式 クローラ式 6 発電機出⼒ 150KVA 7 電磁誘導加熱装置コイルパネル数 600×1,430mm:5基 8 施工幅員 1.4~4.0m 9 インバータ電⼒ 20KW×5基 10 冷却⽔循環装置タンク容量 約42ℓ
Construction Procedure
施工手順
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01Step
舗装版切断

剥取る施⼯個所の左右および起点・終点側には、
必要に応じて鋼床版を傷つけないように舗装版切断を⾏う。 -
02Step
施⼯起点側の⼝開け

剥取り機械のバケットの⽖が容易に⼊るよう、
施⼯起点側を時間をかけて⼗分に加熱する。
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03Step
鋼床版加熱・撤去

鋼床版を60℃∼90℃前後まで加熱すると、鋼床版と舗装の界⾯にある防⽔層
や接着層が軟化し、アスファルト舗装を容易に剥離・撤去できます -
04Step
舗装版積込み

撤去した舗装版をダンプに積込み、運搬する。
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05Step
完了

舗装版を撤去・運搬後、ハンドスイーパーやほうき等で清掃。
Award
第⼗⼆回国⼟技術開発優秀賞を受賞
Business / Technology










